看護・高齢者ケアプログラム体験談・視察レポート
【2017年5月】
私は変わらず元気にやっています。ブータンでの生活ももうすぐ7ヶ月になろうとしています。働いているせいもあるのか、あっと言う間に時間が過ぎている気がします。
こないだ2週間断水が続き、貯水していたものも底を尽き、雨水を貯めてみたりとなかなかタフな生活に少し心が折れそうになり、途方に暮れましたが、人間何とかなるもんですね…生き延びてます(^^;;
日本だったら大騒ぎだと思いますが、こっちの人は文句言ったりイライラする事もなくただ待ってるという感じで、同じく大変な状況なのに、色々と助けてくれます。発狂しそうだった自分を反省、私ももっと精進しなければと考えさせられます。
断水で水が無くなった時に家の玄関の前にバケツを並べて雨水を貯水しました。
せっかくなので、ブータンの病院、看護の事を少し紹介します。
ブータンでは、みんな看護師兼助産師で、医師も少ないので、看護、医療行為の範囲が日本とは違います。医療機器のセッティングなども看護師が行なっているので、本当に業務範囲が広いです。私も日本ではやらないような事が経験出来て、勉強になります。私の勤務する病院では、モーニングシフト8~14時、イブニングシフト14~20時、ナイトシフト20~8時というシフト制で、週休1日、祝日があればその分もお休みがもらえます。私はナイトシフトはやっていませんが、現地スタッフは週に2回必ずナイトシフトをしなければならないルールのようです。残業はまずありませんし、年間1カ月以上の長期休暇もみんな必ず取っているので、日本に比べたらワークライフバランスはかなり良いと感じます。勤務中にティータイムやミールタイムもあります。もちろん医療や看護のレベル、質というのは日本とは比較できないと思いますし、日本の医療、看護は世界でもトップレベルで素晴らしいと思いますが、あまりに神経質でストイック過ぎる部分も多いんじゃないかなぁと思ったりもします。
病院では、患者さんに対しては現地語、現地スタッフ同士でも現地語での会話ですが、カルテや指示、様々な文書に関しては英語です。医療英単語や看護表現はやはり日常生活英会話とは違って少し難しく、薬の名前なども日本とは少し違っているので、調べないとわからない事もたくさんありますが、実はMLCに通っていた時、ナーシングクラスとOETクラスで学んだ事が、今現在かなり役立っています!ナーシングクラスでは実際に臨床で働いているナースの先生から学べたので、臨床で実際に使えるものばかりだし、OETクラスでの医療英単語や言い回しなども活用できています。
もちろん大嫌いだったIELTSクラス(笑)で身についた英語も、日々の生活の中で役立っています。
広場の写真は、少し前に近くのグラウンドで宗教関連のイベントがあった時の様子です。
当時はあまりやる気になれず、すごく中途半端だったのですが、今では生活、仕事のベースになっているので、やっぱりメルボルンに行って、経験出来て良かったなぁと最近つくづく思います。少し前に、カナダからのボランティアでドクターが来ていたのですが、非英語ネイティヴ圏の途上国にいても、英語ネイティヴの人と関わる機会はあるし、やはり英語が使えると世界が広がるなぁと実感もしています。
先日5/12はinternational nurses dayで、院内で看護師のためのイベントがありました。日本にも看護の日というのがありますが、看護師のためのお祝いではありませんでした。まるでパーティーのようにメイン会場は飾り付けされ、当日はケーキカットがあったり、ランチが出たり、日本人ナースという事でギフトをもらったり、日本では経験出来ないとても貴重な1日となりました。海外で生活すると、このように未知の世界を味わえるところも魅力的です。
世界の看護に興味がある人は、ぜひファーストステップとして、英語圏での英語の習得や、MLCのような看護、医療に特化したスクールでの経験をしてみると、またそこから世界がグンと広がると思います。
international nurses dayの写真