看護・高齢者ケアプログラム体験談・視察レポート
私は、渡豪時はほとんど英語が話せず、中国、インド、ベトナムなど多国籍のクラスメイトと意思疎通に苦労することもありましたが、クラスが上がるにつれ、色々な人とのコミュニケーションがスムーズになり、英語を話すことが楽しくなりました。大学進学コースでは、IELTSの勉強を中心に行い、2ヶ月に一回、writing, reading, listening, speakingのテストがあり、定期的に先生からのレポートを受け取り、先生からのコメントで自分の弱点が分かります。36週間の英語コース終了後、5週間の医療英語テスト準備(OET)コースを受講しました。授業での紹介状を書く練習、生徒同士が患者・看護師役に分かれてのspeakingの練習などは、病院研修時にとても役に立ちました。クラスメイトには日本の医療者も多く、情報交換の場ともなりました。
週に一回のNursing Classでは急性期病院やリハビリ病院などのさまざまな病院見学や、オーストラリアの医療システムや緩和医療などの講義を受けました。医療システムの利点や欠点が分かり、また、オーストラリアでは医療者も国から守られている立場にあると感じました。看護英語レッスンでは、専門用語や患者とのコミュニケーションの勉強を行いました。印象に残っているのは、多国籍文化であるため、患者が死を迎える時も患者を尊重し文化や宗教に合わせてたくさんの方法があることです。日本では、聞けない話でとても驚きました。
語学勉強後、一週間の病院研修では、興味のあった、外来心臓リハビリを行っているCaulfield Hospitalで実習をしました。疾患や年齢また通訳が必要な患者など7つのプログラムコースに分かれており、看護師が歩行リハビリ、理学療法士がエアロバイクを使用したリハビリ、作業療法士がウエイトトレーニングをそれぞれ担当し、また医師やソーシャルワーカー、栄養士、薬剤師が関わっていました。患者は週に2~3日、6週間~12週間外来に通い運動療法と疾患や生活についての指導を受けています。運動する中でも、患者より日々の運動内容の確認とアドバイスを行っていました。私は、急性期の心臓リハビリに携わり、外来心臓リハビリには関わったことがなかったので、初めての体験で、一段と興味が沸きました。
留学中の10ヶ月間をホームステイで過ごし、ファミリーには、宿題を教えてもらったり遊びに連れて行ってもらったり、色々助けて頂きました。また、友人にも恵まれ一緒にパーティーをしたり旅行に行ったり、辛いこともありましたが、楽しい思い出もいっぱいです。オーストラリアの人々は多国籍なため、英語がつたなくても聞き取ろうとしてくれることが多かったです。今まで英語が苦手で嫌いだったけど好きになり、また自分にも少し自身が持てるようになったと思います。今後は英語の勉強を続け、次の夢に向かって頑張っていこうと思います。